TOKIOは一日にして成らず

日々思ったことをつらつらと

当ブログの記事には広告・プロモーションが含まれています

DAD読書会#1に参加しましたー。 #DAD本 #devlove

7月のDevLOVEの講演「ディシプリンド・アジャイル・デリバリー 〜アジャイル開発の現実解〜」を受けて読書会が発足しました。その第1回に出席してきました。8月12日(月)の開催で2週間位経ちます。かなり記憶が曖昧ですが(笑)、第2回の開催の前に書いておきます。

岡さんによるDAD本の読み方

先のDevLOVEの講演のスピーカーである岡大勝さんも参加されました。DAD本の翻訳者の一人です。
大判で400ページ超ある大作を前に苦労するであろうことから『ディシプリンド・アジャイル・デリバリー』(DAD本)の読み方を岡さんから最初に説明して頂きました。メモ取ってなくて後で思い出して書き起こしたので、ちょっと違ったかも。

  • 第I部 ディシプリンド・アジャイル・デリバリー(DAD)入門
  • 第1章 ディシプリンド・アジャイル・デリバリー概要
    • ここは一番じっくり読むこと。本書のすべての入り口になるので。最後まで読み終わってまた戻って読むのもいい。
    • 熟読度:★★★
  • 第2章 アジャイルおよびリーン入門
    • この章は後付けっぽい印象。さらっと読めばいい。
    • 熟読度:★☆☆
  • 第3章 ディシプリンド・アジャイル・デリバリーの基礎
    • 外部との関係を示したもので、他との関係を理解したい場合に読む。
    • 熟読度:★★☆
  • 第III部 ディシプリンド・アジャイル・デリバリーの開始
  • 第6章 方向付けフェーズ
  • 第7章 プロジェクトのビジョンを識別する
  • 第8章 初期のスコープを識別する
  • 第9章 初期の技術戦略を識別する
  • 第10章 初期のリリース計画
  • 第11章 作業環境の構築
  • 第12章 ケーススタディ:方向付けフェーズ
    • 第6章全部と第7章から第10章の最後のまとめと図だけ読めばよい。他は冗長な記述が多いため後回し。第12章のケーススタディを読めばこのフェーズでやるべきことが分かる。
  • 第IV部 使用可能なソリューションをインクリメンタルに構築する
  • 第13章 構築フェーズ
  • 第14章 構築フェーズのイテレーションを開始する
  • 第15章 構築フェーズのある一日
  • 第16章 構築イテレーションの終了
  • 第17章 ケーススタディ:構築フェーズ(2013/10/30追記)
    • ここも方向付けフェーズと同様。第13章全部と第14章から1516章(修正)の最後のまとめと図だけ読めばよい。併せて1617章(修正)ケーススタディを読む。
  • 第V部 ソリューションをリリースする
  • 第18章 移行フェーズ
  • 第19章 ケーススタディ:移行フェーズ
  • 第21章 用意はいいかい?
    • おまけの章。

議論

「岡さんによるDAD本の読み方」を聞いた後に30分の黙読タイム。その後、6,7人くらいの2グループに分かれて、半数入れ替えで2回議論しました。ここも書き留めていないので、とりあえず自分が出した論点だけ書いておきます。

以下で引用は『ディシプリンド・アジャイル・デリバリー』(DAD本)からの引用です。

P28
3. 契約交渉よりも“利害関係者”とのコラボレーションを
(中略)
利害関係者は幅広く、エンドユーザー、エンドユーザーのマネージャー、シニアITマネージャー、エンタープライズアーキテクト、運用スタッフ、サポートスタッフ、監査に携わる担当者、その他多くが含まれる。
(中略)
オリジナルのアジャイルマニフェストでは、この価値の記述に“利害関係者”ではなく“顧客”という用語を使用していることに注意したい。
P29
4. “利害関係者”と開発者は、プロジェクトを通して日々一緒に働かなければなりません。

  • アジャイルマニフェストの顧客を利害関係者と言い換えたのには違和感がある。エンドユーザーからその他多くまでの関係者と日々一緒に働くのは現実的ではないのではないか。
    • ⇒時々に応じて必要にして十分の最小限の利害関係者でよい。

P53
統一プロセスをベースとした手法と同様に、OpenUPはアーキテクチャーのベースラインとリスクを低減することに注力するため、明示的に推敲フェーズがある。DADも同様の部分にフォーカスを当てている(第13章「構築フェーズ」でリスクと価値のライフサイクルのプラクティスとして説明)。ただし、このための明示的な推敲フェーズを持っていない。

  • DADが推敲フェーズを持っていない理由が分からない。「リスクと価値駆動」が特徴のひとつであるDADになぜ推敲フェーズがないのか?
    • ⇒方向付けフェーズに含まれる。OpenUP程にはアーキテクチャーの検証に手間をかけないため、推敲フェーズを省略している。
  • P12の「図1-3:ディシプリンド・アジャイル・デリバリー(DAD)ライフサイクル」とP13の「図1-4:DADライフサイクルのリーン版」の違いが分からない。
    • イテレーションがないものがリーン版。必要になったら実施すればよいというアプローチであり、熟練したらこうなる。
    • ⇒(おまけ)図1-4にある「標準」「デリバリー日程固定」「促進」「無形」といった用語はリーン本で定義されているもの。DAD本ではその後説明されない。このように各章末の「参考情報」に記載された参考文献を読めば理解できるものも多い。DAD本はそれらの多くの本へのリファレンスとして使える。

次回の予定

次回、人によっては必要のない「第II部 ピープルファースト」は飛ばして、「第III部 ディシプリンド・アジャイル・デリバリーの開始」を一通り。前述の方法で読めばよい。

DAD読書会#2は8月28日(水)19時〜21時に渋谷にて開催されます。出席したい方は以下Facebookグループに参加してくださいませ。まだ空きはありそうです。
DevLOVE DAD読書会

今日のオススメ本

まずはこれを読まないと始まらない。

ディシプリンド・アジャイル・デリバリー エンタープライズ・アジャイル実践ガイド (Object Oriented SELECTION)

ディシプリンド・アジャイル・デリバリー エンタープライズ・アジャイル実践ガイド (Object Oriented SELECTION)

  • 作者: Scott W. Ambler,Mark Lines,藤井智弘,熱海英樹,天野武彦,江木典之,岡大勝,大澤浩二,中佐藤麻記子,永田渉,西山泰男,三宅和之,和田洋
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2013/06/22
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログ (6件) を見る