アカデミーヒルズ六本木ライブラリーのライブラリートークで、あの藤田和日郎さんが話をするとのこと。ジャンプを小学生で卒業した後はサンデー派で通して来た私としては外せないイベントです。
- タイトル:『物語』をめぐる冒険−ブンガク者はマンガ家の夢を見るか?−
- スピーカー:藤田 和日郎さん(漫画家)/小嶋 菜温子さん(立教大学文学部教授)
- ファシリテーター:宇佐美 亮さん(小学館「週刊少年サンデー」副編集長)
今日は私のTwitterの発言を引用しましょう。まずは出だしのこのひと言。
http://twitter.com/tkfuji/status/13843292279
「ひとこと言わせて。俺の喋ることは面白くないからw」(藤田和日郎さん)ふふふっw
とか言っておいて、いやあ、藤田さん熱いです。宇佐美さんを差し置いて、マシンガントークが止まりません。
立大教授の小嶋さんは小説などの文学と漫画の類似性に着目しているのに対し、藤田さんは文学と漫画は違うと。漫画はもっと身近なもので、文学のように物語とキャラクターが相乗効果を持っている面は少ない。漫画はキャラクターありきだと。それについては小嶋さんは漫画には絵があるからという指摘をしていた。文字しかない文学は自分でキャラクターをイメージしなければならないけど、漫画は目の前に見えるものがあるからと。
それで、藤田さんが漫画はエンターテイメントであり、読者があってのものだという話になって、小嶋さんから質問が出ます。
http://twitter.com/tkfuji/status/13844031298
(商業ベースが自分の主張とぶつかることは?)「漫画を描きたくて、みんなに楽しんでほしくて、漫画家になった。何からの主義・主張をしたかったわけではない」(藤田和日郎さん)
とこんな話をしているところで、進行の宇佐美さんがこういったことは普段藤田さんとしないと言ったのにちょっと驚いた。副編集長と言えば管理職だろうし、漫画家も昼夜を問わず働いているのは分かる。けど、30分くらいしか話していないんだよ。週刊漫画の自転車操業は想像できるけど、本当にそれでいいものが産み出せるのだろうかと疑問に思った。
新しいものを創っていくことに関してこんなことも。「ものを産み出す時にぱーっと遊んで楽しいことやっちゃいけない。ぐっとパワーをうちに集中させてないと新しいものは産み出せない」
他にも色々と話はあったのですが、纏めとしてはTwitterのこちら。
http://twitter.com/tkfuji/status/13846364535
「ギャップと期待感で救っていくのが少年漫画の基本。それだけで描いていける」(藤田和日郎さん)
http://twitter.com/tkfuji/status/13850082475
藤田和日郎さんの話、「ギャップを作って期待感を持たせてそれを救う」他の言葉で言うと、「痒いところを作って作って、掻いてやる」
期待感に関しては終わってから藤田さんのところに行って質問しました。
http://twitter.com/tkfuji/status/13850447645
藤田和日郎さんに、期待感を持たせる理想像は最初からイメージしているのか聞いてみた。「週刊連載ではいつ打ち切られるか分からないから厳しい。ぶっちゃけ、連載開始時に最後までストーリーを描けている漫画家なんていない。何段階かの想定はあったとしても。相当の大御所じゃないとできない」
質問に続いて、こんなこともあって、楽しかったです♪
http://twitter.com/tkfuji/status/13847685152
わーい。藤田和日郎さんに『うしおととら』のとら描いてもらったよぉ( ´ ▽ ` )ノ http://twitpic.com/1n5g23 嬉し過ぎる!
http://twitter.com/tkfuji/status/13848314618
クリアファイルにもなるやつは、受講者全員へのおみやげ〜♪ http://twitpic.com/1n5i19 藤田和日郎さん、話面白くて、引き出しもいっぱいあって、楽しい人だったよ。漫画で自分描いているあのままだった。今日は興奮して寝られないよ (>_<)
せっかくなので、写真撮り直してみた。
あと、名刺を渡して会社アピールしました。と言うのも、藤田さんの奥さんがうちの会社に勤めていたらしいんです(私が入社する前にお辞めになったみたいなので、残念ながら面識はないですけれど)。そんなご縁もあるんですねという話もしました。藤田和日郎さんは魅力ある素敵な方でした。
今日のオススメ本
もちろんこれです。
画業20周年記念全集 藤田和日郎魂 DVDつき (少年サンデーコミックススペシャル)
- 作者: 藤田和日郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/07/17
- メディア: コミック
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六本木ライブラリーで早速手に取りました。話を聴いた直後ともあって、藤田さんの人となりがビンビンに伝わってきます。漫画はキャラクターが大事と仰っていましたが、藤田さん自身の魅力溢れるキャラクターあってのものだということが分かりました。面白い人が描く漫画が面白い。すごくシンプルなんだ。
この本は20周年記念の集大成となるもので、絵も満載です。藤田さんがどういう漫画人生を歩んで来たのか、どういった想いで漫画を描いて来たのかが手に取るように分かります。